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 【臨床心理専攻】

新入生・在校生への教員メッセージ② 臨床心理専攻 千原雅代 教授

新入生のみなさまへ

うららかな春の陽ざしのなか、自粛に努めておられることと思います。臨床心理専攻の専攻主任の千原雅代です。3月末にみなさんのご自宅に電話をしましたが、数人の方とは直接お話しできて、嬉しいことでした。

さて、みなさんは、大学の勉強ってどんなだろう? 難しいのかな、友達はできるのかな?など、さまざまな不安を抱えておられることと思います。新型コロナの感染状況も拡大しているところですので、その点もご心配だろうと思います。しかし、自分がしっかりしていれば大概のことは何とかなるものです。

では、授業が始まるまでに何をしていたらいいのか?と思われことでしょうね。大学での学びとは、これまでにように正しい答えを教えてもらうことではありません。むしろ、答えのないことを一生懸命考えるのが、大学での学びです。

例えば、今、緊急の問題は、「どうやって感染を止めたらいいのか?」ということです。他者との接触を断てば終息することは知られていますので、もっとも簡単な方法は日本中をロックダウンすることです。しかし、そうすると日本経済が行き詰まってしまう。それではどうしたらいいのか? あらゆる方向から考えて、よしこういうデメリットはあるけれど、これで行こうと決めて行動に移し、その結果を検証するしかありません。

このように、現実はいやおうなく様々な問題を私たちに提示します。児童虐待を止めるにはどうしたらいいのか? 虐待を受けた人を支援するにはどうすればいいのか? 不登校の人たちが増えているけれど、不登校をどう理解すればいいのか等々。こうした問題を臨床心理学的に考えるために、臨床心理の先人が事態をどうとらえ、どうかかわってきたのか、何がよくて何が足りなかったのかを考えることもいりましょう。また、何よりも大事なことですが、いろいろと知識を学んで、それで「私」はどう考え、どう行動するのか?を決めることです。

大学が休校であるこの時間に、いろいろなことを学びたいという方もおられるでしょう。時間があれば、河合隼雄著「こころの処方箋」(新潮文庫)、「こころの子育て」(朝日文庫)、「家族関係を考える」(講談社現代新書)、「カウンセリング教室」(創元社)などを読んでおかれることをお勧めします。先人の多くの業績に触れ、先生の言っているここはわかる、けれど、ここは自分はこう思うといった自分の考えをまとめる作業ができるのではと思います。

不安に振り回されず、できることをやりながら、この状況を皆で乗り切りましょう。自体が落ち着いたときに、みなさんに出会えるのを楽しみにしています。

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