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カウンセリングルーム

日本で初めて箱庭療法を導入した伝統

 天理大学は、大正14(1925)年に私学初の外国語学校として誕生し、1949年に大学として設置されました。以来、早くから社会に開かれた心理教育相談活動を展開し、心理療法の重要手法の一つである箱庭療法を日本で初めて導入した歴史を持ちます。


  本学の心理教育相談活動は、日本の心理臨床を築いてきた故河合隼雄氏を含む4人が1955年に設置した『教育相談室』にさかのぼります。ここでは、広く市民の方との相談活動が展開され、年々充実、3年目には他府県からの相談や出張相談を行うなど、当時としては画期的な活動を展開していました。

  さらに相談室は、1965年に『学生相談室』に発展し、ここにユング研究所(スイス)への留学を終えて帰国した河合隼雄助教授が、カルフ氏によって確立されていた砂遊び療法を箱庭療法として導入、そして、それをさまざまな心理相談のなかで実践していきました。1967年には、日本初の箱庭療法の全国研修会を開催、第2回にはカルフ氏の講演も行われ、人との出会いのなかで、人のこころが変容していく過程について、多くを学ぶことができました。

  建学の精神に基づく行動指針として、本学は「他者への献身」を唱導しています。日本のカウンセリングの草創期からの半世紀にわたる心理教育相談活動は、天理大学の大きな財産です。この伝統は、人間学部人間関係学科臨床心理専攻や大学院臨床人間学研究科に受け継がれ、当時の砂箱と玩具は、現在もカウンセリングルームでの実習や心理相談に用いられています。
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