臨床検査学科

カリキュラム

教育課程編成の特色

教育課程の編成の特色としては、医療人の基礎をつくる「総合基礎科目」、総合基礎科目を発展させ各専門科目の基礎をつくる「共通専門基礎科目」、そして「臨床検査専門科目」を設置しています。「総合基礎科目」及び「共通専門基礎科目」は、1年次から4年次まで適宜履修できるよう配置し、一方、「臨床検査専門科目」も1年次から履修するよう配置しています。これにより「総合基礎科目」「共通専門基礎科目」と「臨床検査専門科目」を平行しながら学習できるようになっています。

臨床検査専門科目

「臨床検査専門科目」は、基礎・基本から実践・応用まで、学生一人ひとりが臨床検査技師として実践に必要なより専門的知識と質の高い技能を系統的に学習し、社会に貢献できる臨床検査技師としての資格に対応できる科目群で構成されています。

すなわち臨床検査技師として必要な専門的知識、技能を深め、実践能力を培う科目を、『臨床検査ガイダンス』『臨床病態学』『形態検査学』『生物化学分析検査学』『病因・生体防御検査学』『生体機能検査学』『検査総合管理学』及び『臨床検査卒業研究』の8つの小区分で設定しています。

1.医用工学

医療の中での生体・検体検査機器の基礎を理解するため、基礎工学、生体物性と臨床の関わり、生体情報の収集方法(各種センサの特性)、および医用機器の電気的安全対策方法を学びます。

2.血液検査学

血液について酸素、二酸化炭素、栄養、老廃物、熱などの運搬機能や、生体防御、免疫機構、凝固・線溶機能などの基礎生理を修得するとともに、各種血液疾患の診断に必要な血液検査に関する知識と技術や、最新の知見を学びます。

3.病理検査学

病理組織検査は患者の病変部から採取された組織を光学顕微鏡で病理組織学的に検査する診断法です。病理検査や生命科学研究を進める際に必要な病理組織や電子顕微鏡の標本作製法の意義・原理・染色法技術および分子病理学的検査法を学び、また細胞検査におけるそれぞれの役割、意義について学びます。

4.尿・糞便等一般検査学

臨床検査の基礎ともいえる、「尿検査」「糞便検査」などの基本的原理と臨床的意義について、また、より専門的な臨床検査項目との関連性について学びます。

5.生化学検査学

血液検体を用いた臨床検査の各項目(糖、脂質、血清タンパク質、窒素含有最終代謝産物など)の分析方法を学ぶことを目的とし、そのためにはこれらの測定原理だけでなく、生化学的な背景を理解することによって、病気の診断にどう生かされているかを学びます。

6.遺伝子関連・染色体検査学

遺伝子および染色体の構造およびその機能を理解し、遺伝子異常と疾患、染色体異常と疾患の関連性を学びます。また、遺伝子および染色体に関連する最新の検査法の原理とその技術を習得します。遺伝子検査は臨床検査において重要な役割を担うようになりました。特に近年世界的パンデミックを起こしている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を検出する検査法としても大変注目されています。

7.輸血・移植検査学

2年生で学んだ免疫のしくみを応用し、3年生で「輸血・移植検査学」と「輸血・移植検査学」の2科目を通して、安全な輸血、移植および再生医療に関する知識と技術を学びます。さらに臨床症例を通じて輸血や移植の適応とその副作用、および適宜必要となる検査について理解を深めます。

8.微生物検査学

微生物による感染症を捉える検査を学ぶことを目的とし、1年生から3年生にかけて『微生物学』『微生物検査学実習』を学びます。

9.生理検査学

人体に接触端子を直接装着し、生体情報を得る検査を学ぶことを目的とし、1年生から3年生にかけて『基礎生理検査学』『循環機能検査学』『神経感覚機能検査学』『超音波検査学』『生理検査学実習』を学びます。

10. 臨床検査総合管理学

検査の精確性や有効性を保証するための知識と技術を、1年生から4年生まで「臨床検査総合管理学Ⅰ~Ⅳ」および「臨床病態検査学」で学びます。検査を保証するための学びは検査の実施だけでなく、その前後、導入、環境、検査結果の解釈や活用など様々なことを含んでいます。

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